都市に必要不可欠な道路は、车の通行に利用されるだけでなく、そこに住む人たちの生活の一部として欠かせない存在にもなっています。そしてその道路を緑で彩るのが、街路树です。台北には、中山南路から中山北路にかけてと仁爱路、そして敦化南路から敦化北路にかけての3つの歴史ある并木通りがあり、古めかしさと芸术のな要素を持つ、美しい风景を织りなしています。台北市は、2014年までに新たに38カ所に并木通りを整备する予定で、中でも注目されているのが、斩新な信义路の并木通りです。
アート施设が立ち并ぶロマンチックな并木通り~中山南路&中山北路
罗斯福路と中山北路を结ぶ中山南路は、もともと清朝末期に设けられた台北府城の城壁があったところで、城壁が撤去された今でも城门の景福门が残されています。また、国民政府が台湾に渡ってきてから、アメリカ军が驻屯し、各国の大使が居住するようになった中山北路は、异国情绪にあふれていて、特に中山北路6段と7段が走っている天母エリアは、今でも外国人お気に入りの居住エリアになっています。
中山北路は、日本统治时代に整备された道路でとても魅力的です。かつて外国から贵宾が台湾を访れ、総统府から宿泊先の圆山大饭店(グランドホテル)までを移动する际は、この広々とした并木通りを通っていました。街路树はクスノキがメインで、歩道侧には优美な姿のフウが植树されていて、秋から冬にかけて、次々に叶が落ちていきます。特に中山北路2段から中山北路3段にかけては、结婚写真馆がずらりと并び、店头に陈列されたウエディングドレスが、并木通りと絶妙なハーモニーを奏で、ロマンチックな雰囲気をかもし出しています。
中山南路から中山北路にかけては、アート施设も少なくありません。中山北路2段にあるヴィクトリア建筑の「光点台北」は、もともとアメリカ大使官邸だったところで、馆内には映画馆やコーヒーショップがあります。また、中山北路3段には「台北市立美术馆」や「台北故事馆」などがあり、どれも台北を代表するランドマークです。
台北でもっとも道幅が広い并木通り~仁爱路
同じく日本统治时代に整备された仁爱路は、1932年の都市计划で并木通りとして整备され、现在は総统府から台北市役所まで一本の道でつながっています。街路树は种类が多岐にわたり、ヤシ、ガジュマル、クスノキ、キワタ、モモタマナ、ボタイジュ、ホウオウボクなどがあり、场所によっていくつかの种类が混ざっていることから、季节の変わり目には、それぞれ违った风情が楽しめます。
特に新生南路と建国南路の间の分离帯は、幅が広くて街路树の数も多く、夏の暑い日には、木阴が暑さを遮ってくれます。また、付近の住民の朝の运动にも最适な场所になっています。そして注意深く観察していると、まるで公园にいるかのように鸟が木の间を飞び回ったり、リスがエサを探して駆け巡ったりしている光景を目にすることもあります。
仁爱路には、歴史的建造物も少なくありません。仁爱路の最西端の先には、凯达格兰大道を挟んで、日本统治时代に建てられたバロック建筑の「総统府」があります。そのそばには、同じく日本统治时代に建てられたルネサンス建筑の「台北宾馆」があり、别荘のような雰囲気が漂います。そして中山南路との交差点のところには、1904年に建てられた「台大医学院旧馆」があります。19世纪のフランスで流行したマンサード屋根を采用し、1阶は拱廊、2阶はギリシャ风の回廊になっています。优雅な雰囲気が感じられ、多くのカップルがここで婚礼写真を撮っています。
パブリックアートで织りなす街の游び心~敦化南路&敦化北路
緑あふれる敦化南路と敦化北路は、北は松山空港から南は基隆路までを结ぶ并木通りで、途中、にぎやかな环亚商业エリア、敦南商业エリアがあります。街路树は仁爱路を境に、北がクスノキ、南がタイワンモクゲンジになっています。
クスノキは枝叶の幅が広い常緑树で、大気汚染と騒音を缓和する働きがあるので、街路树には最适です。また、台湾特有のタイワンモクゲンジは、主に信义路と基隆路の间にあり、秋の开花时期になると、高いところにランタンが掲げられたかのように、并木通り全体が山吹色の花と赤い実で染まり、台北で人気のタイワンモクゲンジ観赏スポットになっています。
敦化南路から敦化北路にかけての分离帯には街路树があり、のんびりとした别世界が広がっているかのように8つのパブリックアートがあり、その都会の风景には惊かされます。仁爱路と忠孝东路の间には、巨大な鸟かごのパブリックアート「鸟笼外的花园」が、敦化南路と市民大道の交差点にはシマウマのお尻のパブリックアート「时间的斑马线」があり、ここを歩いていると、思わず笑みがこぼれてしまいます。
将来のに注目を集めるサイクリングロード~信义路
今年开通予定のMRT信义线は、信义计划区(信义再开発エリア)へ最短で行ける重要なアクセスラインになります。台北市はこの信义线の开通に合わせて、信义路の环境を再整备することにし、基隆路と中山南路の间には1700株のシマトネリコとフウを植树します。分离帯に植树されるシマトネリコは、细长い木なので、运転の际に视界の邪魔になることはありません。また、歩道に植树されるフウは、季节の変わり目に次々に红叶していくので、ここが台北でもっとも注目を集める并木通りになることでしょう。
信义路には中正纪念堂、大安森林公园、台北101など、有名なスポットがたくさんあります。特笔すべきは、MRT信义线の「大安森林公园駅」のデザインです。駅を単なる駅としてデザインしたのではなく、大安森林公园に直结することも考虑して、駅构内からは空は见えないながらも、日差しと緑が目に入り、水のせせらぎが闻こえるサンクンガーデン(沈床庭园)风になっています。屋根は透明な半円形、コンコースはガラス张りになっていて、直接ホームに日差しが注ぐようにデザインされているのです。また、コンコースには円形回廊、池、滝、広场があり、台北でもっとも特徴のあるMRTの駅になることでしょう。