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台北市立交响楽団首席指挥者、ギルバート・ヴァルガ

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オーケストラの中心人物となるのが、首席指挥者です。今年5月初めに台北市立交响楽団(TSO)の首席指挥者に就任したのが、イギリス生まれのギルバート・ヴァルガ(Gilbert Varga)です。大物指挥者のセルジュ・チェリビダッケ(Sergiu Celibidache)に师事したのち、ヨーロッパ、北米、オーストラリアを舞台に活跃。欧米では知名度が高く、アジアでも40を超えるオーケストラと共演したことがあります。 

优雅かつ巧みな指挥で名を驰せているヴァルガは、オーケストラが持つ感性を最大限に引き出すことに长け、ここ十年で北米での知名度を上げてきました。特に2011年1月にピアニストのアンナ・ヴィニツカヤ(Anna Vinnitskaya)、ベルリン・ドイツ交响楽団とレコーディングしたラヴェルとプロコフィエフの协奏曲は、BBCの音楽雑志で5つ星という高い评価を得ています。

1969年に设立された台北市立交响楽団が筑いてきた台湾初演记録は、枚挙にいとまがありません。オペラ、バレエ、演剧、交响楽などをカバーし、その多様性は国内の交响楽団ではトップです。その台北市立交响楽団で、ヴァルガは2009年と2011年に客演指挥者として、3回のコンサートを行ったことがあります。その际にヴァルガの曲の解釈、リハーサルの进め方、実际に指挥をする姿に触れた楽団员たちは、その指导力と魅力に感铭を受けました。同楽団の首席指挥者は、一时欠员が生じていましたが、台北市政府文化局の支持のもと、9ヵ月に及ぶ交渉を経て、ようやくヴァルガを首席指挥者として迎えることができたのです。 

ヴァルガは音楽一家に育ち、小学生のころからバイオリンを习っていました。その时に父亲に「音楽は世界の共通语で、たくさんのことを伝えることができる。でも语りかけるように演奏しなければ、その音楽が持つ感性と意味を表现することができない」と言われたそうです。22歳の时に手を负伤してバイオリンを続けられなくなってしまいましたが、音楽を爱する気持ちに変わりはなく、指挥者として引き続き音楽の道を歩むことにしたのです。 

今後3年间の台北市立交响楽団について、ヴァルガは「自前のホールを持つこと」、「世界を舞台に活跃すること」、「海外の着名音楽家との共演を増やすこと」という3つの目标を掲げています。「欧米の音楽家との友好関系を活用して、台北に招いて台北市立交响楽団の公演に出演してもらいたい」と考えているヴァルガは、同楽団をこれまで以上に市民に亲しまれるシティーオーケストラに成长させたいと切に望んでいます。 

台北で仕事ができて喜んでいるヴァルガ。前に何度か台北を访れた际に、台北の人たちが友好的で温かいということに気付いていたからです。慌ただしくも魅力的な台北という街は、まるで発电机のようです。电力を供给しながらも、せかさないし、プレッシャーも与えないから、ヴァルガも思う存分タクトを振って音楽を楽しむことができるのです。 

「将来的には、楽団の団员たちと家族のような関系を筑き上げ、いい结果が出るように同じ目标に向かって一丸となって努力し、台北の人たちの夸りになるような楽団に育てたい」と语るヴァルガ。8月15日と10月13日に国家音乐厅で、そして11月30日に中山堂で开催される自らが指挥する大型コンサートに足を运んで欲しいと愿っています。 

ヴァルガの豊富な経験と热望が、台北市立交响楽団に新たな息吹をもたらし、世界を舞台に活跃することになるでしょう。多くの音楽ファンが期待を寄せています。 

ギルバートヴァルガ

・ イギリス生まれ

・ 1980~1985年 ホーフ交响楽団首席指挥者

・ 1985~1990年 フィルハーモニア・フンガリカ首席指挥者

・ 1991~1995年 シュトゥットガルト室内管弦楽団客演指挥者

・ 1997~2000年 マルメ交响楽団首席指挥者

・ 1997~2008年 バスク国立管弦楽団音楽监督 

台北市立交响楽団

http://www.tso.taipei.gov.tw


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