先祖を祀った庙「宗祠」は、中国の昔気质の家庭の精神と信仰のよりどころになっています。宁夏夜市そばにある「陈徳星堂」は、100年の歴史を有する陈一族の宗祠で、三级古蹟(文化财の一种)に指定されています。入母屋造の前殿は、木造の斗组で、轩を支える美しい构造になっています。また、轩と栋が美しい曲线を描き、清朝の闽南建筑(福建省南部の建筑)の特徴が表れていて、芸术的価値があります。
この宗祠は、长年にわたって手入れが行われず、かつてあった风貌が褪せてしまっていましたが、2007年に台北市と陈一族が共同で修复に取りかかりました。文化财修复の専门家である李乾朗教授のチームが、建材にこだわった昔ながらの工法で修复作业にあたり、2012年12月にようやく修复が终わり、当时の风貌がよみがえりま
した。
100年の歴史を歩んできた陈徳星堂は、北港朝天宫(妈祖庙)のデザインなどもてがけた台北の有名な宫大工、陈应彬がデザインを担当しました。宗祠の前殿には、龙の雕刻が施された柱「双龙」があります。双龙としては台湾で比较的早い时期のもので、のちの庙建筑に大きな影响を与えたとされています。また、カラフルな装饰も施され、宗祠に华丽な彩りを添えています。そして本殿の巨大な本尊と、そばのきめ细かな雕刻が施された勾栏がこの宗祠の大きな特色です。本尊の前には、すず制の花瓶、ろうそく台、象の雕刻があり、どれもデザインが精致で、保存状况も良く、ほかの宗祠ではめったに见られません。
毎年春と秋になると、陈徳星堂で昔のしきたりに従った仪式が陈一族によって盛大に行われています。また、この宗祠は、平日は幼稚园として利用されています。陈一族の末裔、陈泽永によると、1917年にはここで幼稚园が开园し、戦後はここで国语やほかの科目の补习も行われていたそうです。1955年に开园した现在の「徳星」幼稚园は、设备が整っていて、地元の幼児に优良な学习环境を提供しています。
清朝の闽南建筑に兴味がある外国人は、まず、陈徳星堂を见学してから、ついでに台湾各地の庶民料理が集まった近くの宁夏夜市に足を运ぶのも悪くないですよ。
よみがえる风貌 100年の歴史ある文化财~陈徳星堂